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イサム・ノグチ展にいってきた!

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東京都現代美術館 MOT(MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO)
に、イサム・ノグチ展をみにいってきた。




今回の展示は、北海道の「モエレ沼公園」グランドオープンを記念したもの。
17年もかかって今年の夏できた、ということにびっくり。

で、入口は50mぐらいのチケット買い行列。
やっぱりはじまったばかりだから人がたくさんだ!
じわじわと並び、入る。

展示は、2mの「あかり」から始まる。ただ単純にサイズが大きいだけじゃなく、
和紙や竹の素材感、存在感が増していて、圧倒された。

さらにパリへ留学した際の20代前半の抽象画やブロンズ。
「若さゆえ、モノへの観察眼が浅かった」と後に回想していたらしいけれど、
若い新鮮な感性がちりばめられた作品たちだと思った。

年代を追うように展示も移り、角の丸い平板を組み合わせた立体作品へ。
つるんと磨いた部分、ノミで細かな穴をうちつけた部分と
ひとつの石に複数の質感をつけ、素材の味をひきだした作品に心が動いた。
その形、デザインは計算されながらも計算されすぎない、というか
自然に対する氏のまっすぐな畏敬が伝わってくるような感じで、
じーん、としてしまった。

ラストは氏の最後の作品、モエレ沼公園や遊具の模型。
まず、広大な敷地が自然と同化しながらアートとして成立する事に
驚いた。何10段もの階段が頂点を目指す山、波を立てながら水しぶきをあげる
噴水などが、豊かな森林に囲まれて佇む。
絶対いってみたい、と会場の誰もが思ったと思う。

若い頃は収入のため、意思と反するアートを作ったり。
しかし若い頃受け入れられなかった夢をモエレ公園で実現したり。
自分の居場所を探すうちに、「地球」という大きな視点に立つに至ったり。
アートそのものと同時に、イサム・ノグチの人物象にすごく魅力を感じた展示だった。

物の本質に迫るからこそ産み出される抽象アート。
見る側からは、よくわからない時も多々あるけれど、
目でなくて心で見ることができたとき、
具象よりも、確実に響くものがあると思った。

mountain mountainのかわいいアリイラストがちりばめられた、
子供のためのイサム・ノグチ展解説パンフは、大人にもわかりやすくためになるので
是非もらって、作品とともにみてくらっさい。
イベントもいろいろあるみたいですよー★

イサム・ノグチ展
by shiroshikaku | 2005-10-03 00:30 | おでかけ